有名誌のレシピ制作に加え、2005.4月~06.3月 ANA機内誌『翼の王国』Wine & Sweets Road にて菓子制作、レシピ提供も担当。スタイリッシュでありながらご自宅で簡単に作れ、便秘解消にも役立つレシピをお届けします。
Book:「夢見るおしゃレシピ」(メディアファクトリー おおたうに:著 / 吉田美生:料理)
貯蔵期間が長いことや、輸入物が入ってきていることから、一年を通して手頃な値段で手に入れることのできるかぼちゃ。栄養価が高く、便秘解消にも効果的なかぼちゃは、日々の食事に取り入れて欲しい食材の一つですが、甘く煮たり、サラダにする等、調理法が限られてしまうのも事実。そこで今回は、かぼちゃのちょっと違った食べ方をご紹介!梅雨の時期で食欲が落ちても、ほど良い酸味で美味しく、食物繊維豊富なかぼちゃをたくさん食べられる一品です。
1.かぼちゃは種を取って縦に三等分した後、厚さ5mm~1cm程度にスライスする。
2.アーモンドは三等分、ベーコンは幅5mm程度にスライス。ニンニクはみじん切りにしておく。
3.白ワインビネガーに砂糖を加え、よく混ぜる。
4.フライパンにオリーブオイル大さじ3を入れ、火にかける。かぼちゃを並べ、表面に焼き色がつき、中に火が通るまで焼く。焼いたかぼちゃは取り出しておく。
5.フライパンにベーコンを入れ、弱火で炒める。ベーコンに火が通ったところで、ニンニクのみじん切りを加え、さらに炒める。
6.ニンニクが色づいてきたら、アーモンドを加えて軽く炒め、3.のかぼちゃをフライパンへ戻す。
7.砂糖を加えた白ワインビネガーをフライパンに回しかける。塩を振り入れ、全体にまんべんなく回るように、軽く混ぜて火を止める。
8.バットなどにあけ、粗熱がとれた頃が食べごろです!
※冷蔵庫に入れ2、3日は保存可能です。
種を取ったかぼちゃをそのままラップで包み、電子レンジで3分ほど加熱。そうすることで、硬い皮が柔らかくなり、包丁が入りやすくなります。
あまり加熱しすぎると、身の部分まで熱が入ってしまい、やわらかくなり、かえって切りにくくなるのでご注意を!
かぼちゃの大きさにより、加熱時間は異なりますので、最初2分程度加熱してみて、まだ固いようであればプラス1分、2分と、様子を見ながら加熱してください。
今回のレシピでは、カットしたかぼちゃを一つずつ焼いています。かぼちゃに含まれるBカロテンは、油と調理することで吸収率がアップするため、栄養面ではおすすめの調理法ですが、やはり一つずつ加熱するのは面倒で、時間もかかります。
そこで、時間のないときは、ボウルにオリーブオイル大さじ1程度を入れ、カットしたかぼちゃを加えてよく混ぜ、それをオーブンシートもしくはアルミホイルの上にのせ、トースターやオーブンで加熱します、180度で5〜10分程度焼けば、かぼちゃの中央部分まで火が通り、一気にかぼちゃを焼き上げることができます。
今回のかぼちゃマリネは、出来上がってすぐより、冷めてからの方が美味しく召し上がっていただけます。
まだ熱いうちに食べようとすると、お酢の酸味がきつく感じられます。しっかり冷めて、お酢の酸味や、ベーコン、ニンニクの香りがかぼちゃに馴染んでからが食べごろです。
レシピでは白ワインビネガーを使用していますが、白ワインビネガーがない場合は、日本のお酢でも代用可能です。米酢、穀物酢等、どんなお酢でも構いませんが、穀物酢に比べ、米酢はやや酸味が柔らかくまろやかなため、白ワインビネガーの代用として使うのであれば、穀物酢の方がおすすめです。
かぼちゃにはBカロテンの他、ビタミンC、Eが多く含まれています。いずれも抗酸化作用があり、風邪など感染症の予防や、血行促進、肌荒れ防止といった効果があります。
食物繊維も多く含まれ、便秘解消には大変効果的。特に食物繊維やBカロテンは、実の部分より皮の部分に多く含まれているため、皮ごと調理しましょう。
食感のアクセントに加えたアーモンドも便秘解消には効果的な食材の一つ。アーモンドにはごぼうの2倍、サツマイモの4倍もの食物繊維が含まれています。さらに、不飽和脂肪酸の一種であるオレイン酸が豊富に含まれているため、食物繊維で量が増した便を、脂肪分が滑らかに排出してくれます。まさに便秘解消の手助けとなる食材なのです。
また、アーモンドには強い抗酸化力を持つビタミンEが豊富な他、しわ、たるみ、シミなどの老化を引き起こす原因となるAGEs(終末糖化合物)を排出する効果もあると言われます。
暑さが増し、紫外線量が増えるこれからの時期、腸にも肌にも良いかぼちゃとアーモンドの組み合わせで、美味しく健康管理を心掛け、美しく、元気に過ごしましょう。